私たちの身体の不思議

尿を作るということ(2) 尿はどのようにして身体の外に出るのか

腎臓でつられた尿はどのようにして身体の外に出るのでしょう

腎臓から尿管を通って膀胱、尿道へ

腎臓でできた尿は腎盂で集められ、2本の尿管を通って膀胱でためられます。
尿管はお腹の後ろの壁に沿って走る直径0.5cm程度の細い管です。平滑筋から出来ていて、しごくように尿を膀胱へ運びます。表面は移行上皮という薄い粘膜でできています。膀胱に行くまでに3カ所狭い場所があります。尿管結石という病気がありますが、腎盂で時に尿酸の石ができ、それがこの狭い場所に詰まってものすごい痛みを生じるものです。

尿は通常1時間あたり60mlの尿が膀胱へ送られます。膀胱は厚さ1,5cmの袋状の形をしています。尿がたまると壁は薄くなります。膀胱の容量は人によって違いますが、約500ml(250〜600ml)です。しかし、状況によっては尿を1l近くまで溜めることができます。
その容積の4/5程度蓄積されると大脳に信号が送られ、尿意を感じるようになります。排尿時は腹圧を加えることで膀胱の筋肉が働いて排尿が生じます。尿道への出口には括約筋があります。内側は内尿道括約筋といい、不随意筋である平滑筋でできています。
外側は外尿道括約筋といい、随意筋である横紋筋でできています。つまり、尿を我慢して出さないようにしてるのは外側の横紋筋に寄るものです。膀胱で溜められた尿は尿道から外に出ます。

女性と男性ではその構造は違います。男性は陰茎の中を尿道が通るので、長さは17cm程度あります。それに対して女性は3-4cm程度しかありません。従って、女性は外から細菌などが膀胱に入りやすく、膀胱炎に罹りやすいのです。